ラジコン飛行機は空を飛ぶものです。
飛んでいる飛行機は、飛ばしている人にすべて責任がかかってきます。
飛んでいる飛行機は、些細な整備不良により落ちることがあります。
落ちた後も、飛ばしていた人の責任になります。
当然ですね。
整備不良のまま飛ばし、結果落とす人を本当によく見ます。
落ちて飛行機が壊れるだけなら問題はありません。
しかし、他人の財産を破壊したり、時には他人の命さえ消してしまうことも考えられます。
そして、重大な事故を起こせば世間一般でラジコンを楽しんでいる人々に影響が出ます。
色々な規制ができても不思議ではないのです。
ミニマムな話でいうと、皆さんが使っている飛行場がラジコン禁止になる可能性だってあるのです。
そんな迷惑なラジコンマンにならないよう、皆さんはしっかり整備を覚えてください。
ラジコン飛行機とは質量がある物体を、何とも心もとない目に見えない電波により操縦しているのです。
そんな心細いラジコン飛行機だからこそ飛ばす前の整備を怠ってはいけません。
では具体的に何に気を付けるべきか。
大まかに3点説明します。
・リンケージの管理
リンケージとは、動翼、又はエンジンなどを操作するためにサーボと連結されたロッドやピアノ線、連結部などを指します。
リンケージに不具合があるとサーボの動きが動翼やエンジンに伝わりません。
つまり、メカニカル的なノーコンが発生するのです。
このリンケージの整備が手薄になっている人をよく見かけます。
怖くないのかなと思います。
整備や確認は簡単なことです。
各ロッドやピアノ線に緩みがないか、ネジで固定している箇所の、ネジの緩みがないか、クレビスには開き止めの対策がされているか、となります。
知っていながらサーボホーンを止めるネジが無いまま飛ばしている人もいました。
ベテランさんは、みんなのお手本となってもらいたいものです。
・ネジ類の締め付けの確認
機体に使われているネジに緩みがないかを確認します。
エンジンやモーターなど、動力関係のネジはネジロック剤で緩み止めをします。
その他、必要と感じた所にはネジロック剤を使ってください。
木部にタッピングを使っている箇所は、一度タッピングを抜いてネジ穴に低粘度の瞬間接着剤を染み込ませ、硬化してからタッピングを締め込みます。
このような対策を講じるだけでかなり機体の信頼度は上がります。
・コネクター類の点検
サーボ、アンプ、モーター、バッテリーなど、配線のコネクターはいたる所に使われています。
コネクターは使い続けると通電能力が落ちてきます。
特にバッテリーのコネクターは大電流が流れる上に頻繁に抜き差しを繰り返す過酷な環境にあります。
古くなったコネクターは接点部が目に見えて汚れてくるので、気がついたときには交換しましょう。
また、コネクターとケーブルの繋がっている根本部分が弱いためケーブルの中の導線が切れかけていることもあります。
直ちに交換してください。
コネクターとケーブルを自分で繋げる人も作業には十分な注意が必要です。
カシメる場合は、カシメた後に簡単にケーブルが抜けないかを確認します。
ハンダ付けの場合は、確実にハンダがまわっているかの確認です。
特に大電流が流れる動力電源関係のハンダ付けは、ハンダ不良があると電流が流れる時に不良部分が抵抗となり熱が発生します。
電流の熱でハンダが溶けてしまったことも実際にありました。
以上をおさえておけば整備不良で飛行機が落ちることもかなり防げると思います。
“面倒臭いから”との理由で整備が疎かになる人もいます。
それで事が起これば、それはもう事故ではなく故意ですよね。
整備がいい加減な人を見つけたら初心者ベテラン関係なく指摘してください。
それで相手とトラブルになったら「飛ばしたし!」を書いているアイツが言っていたとチクってもらっても大丈夫です。
年々悪化しているラジコン環境は、自分たちの手で守っていかないといけないのです。
今回は尺は無視です無視。
次回は、心から面倒な新航空法の施行により必要となった機体の登録の話になります。
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